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灯籠「いる」「いらない」…もめる善光寺参道(読売新聞)

 2007年から長野市中心部で市民団体が進めている灯籠(とうろう)の復元事業で、最後に残った4基の灯籠の建立が宙に浮いたままになっている。

 「ぜひ48基すべてを建立したい」という市民団体に対し、善光寺に近い同市大門町上地区の住民は「整備された景観があり、灯籠はいらない」と主張。議論は平行線をたどっている。

 復元作業は、地元商店主らで作る「善光寺表参道に灯籠を復元建立する会」(会長=加藤久雄・長野商工会議所会頭)が、約5200万円の寄付を集め、JR長野駅から善光寺に続く表参道(中央通り)の両脇に、計48基の木製灯籠(高さ約3・5メートル)を建立するもの。同会は、灯籠がすべて建立された時点で、市に寄付するとしている。

 同会によると、昭和30年代までは表参道に灯籠が並んでいたという。長野県や市、商工会議所などの協力も得て、昨年3月までに44基の灯籠を建立した。

 しかし、残る4基の設置予定地の大門町上地区は計画当初から反対を表明。同地区は、大正・昭和期に建設された旅館や商店が立ち並び、独特の景観を保っている。米国人デザイナーの設計による景観整備を行ったり、石灯籠を設置したりして、建設省(当時)の都市景観大賞(1998年)を受賞したこともあり、地元住民の間からは「誇れる場所だからそのまま生かしてほしい」「立派な石灯籠よりランクの低い灯籠はいらない」などの意見が出ているという。

 同地区を含む大門町区の藤井弘区長らが、同会と10回以上話し合っているが、議論は平行線のまま。藤井区長は「灯籠計画自体には賛同しているが、善光寺の前庭のイメージで完成した街のバランスが崩れるので、建立は遠慮してほしい」と話す。

 一方、加藤会長は「48基には、『善光寺阿弥陀如来様の四十八願』(一切衆生を救うために発した48の誓願)にちなんだという意味があり、すべて建立しないと意味がない。灯籠がつながることで、街も一体化する」と譲らない。

 同会は9月頃まで大門町上地区との話し合いを続けた上で、進展が無い場合は、地元区長の同意書の無いまま、灯籠設置に必要な道路占有許可申請書を市に提出し、市に判断をゆだねる方針だ。

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